北海道新聞4月29日の記事にせたな町でのコンブの陸上養殖の記事が載っていました。
増毛町では現在閉鎖されてしまいましたが、2006年10月から2007年3月31日まで町内アワビ中間育成センターで、新日鉄・堤直人主幹研究員の下、ある基礎実験を行いました。センター閉鎖前の最後の実験でした。
増毛町のアワビの中間育成の事業は数々の問題で中止されましたが、その大きな要因の一つに餌の確保がありました。大量の餌用の生コンブの陸上養殖が出来なかったのです。
水産庁補助事業であった本施設は監督官庁とやっと調整しての閉鎖決定でした。増毛町議会も苦渋の選択となっのです。
増毛漁組の偉大な全道・全国の漁業関係者の記憶に残る当時の石崎喜太郎組合長が作った施設です。そして歴史のめぐり合わせは皮肉にも息子、石崎大輔増毛町長の決定で閉鎖されました。町長の辛い決断心中察します。
藻場再生事業のスタート時、施肥基材の研究を指示したのも石崎喜太郎氏でした。
完全閉鎖となった3月31日、施設の給水ポンプの電源を切って関係者が試験水槽を観て驚きました。そこにはおびただしい昆布が成長していました。しかし遅かったのです、皮肉なものです。
しかし、増毛でのこの技術が瀬棚を始め日本各地へ移出され生かされていることになります。町民として誇りに思います。是非大成功してください、陰ながら応援致します。
写真は当時の海水を抜いたときの水槽周りにビッシリ付いていたコンブです。増毛の条件では3月にしてはとても大きい物でした。排水溝にも付いていました。